
5月28・29日にインテックス大阪で行われたJECA FAIR 2025(第73回電設工業展)について、出展企業のエントリー製品のなかから技術的に優れ、社会貢献に寄与し、将来性や市場発展が期待できる製品を評価する「製品コンクール」の受賞製品が決定した。電気工事業界の人手不足対策につながる作業効率化や作業負荷の低減、安全配慮に優れた製品が高く評価された。

国交大臣賞の三菱電機のブレーカ端子カバー形電力計測ユニットは、既設のブレーカにカチッとワンタッチで取り付けるだけで設置でき、電力計測ができるようになるユニット。端子カバーと同等の形状・外径サイズで、センサも内蔵し、且つ親機と子機は無線通信で接続するので、電力計測機能のない盤でも電力計測ができ、盤の小型化や配線レス、省施工も実現している。
経産大臣賞の共立電気計器の3Pブレーカ端子用アダプタ「KEW8331」は、ブレーカー端子での電圧測定や検相、電力測定などの際、ワニグチクリップやマグネットプローブではうまく接続できなかったり、短絡の危険性があったりするのに対し、ブレーカ端子にワンタッチで安全・確実に取り付けができるアダプタ。Φ4バナナ端子により様々な測定器につなげることができる。
環境大臣賞の河村電器産業の分散エネルギー最適制御プラットフォームは、高圧受電設備(キュービクル)とパワーコンディショナー、蓄電池などを組み合わせて一体型のプラットフォームとして提供し、設備全体のエネルギーをクラウドから統合管理し、電力を最適にマネジメントすることで効率的な電力消費を実現できる。
中小企業庁長官賞の音羽電機工業の信号回線用SPD「PRO-MONIシリーズ」は、表示窓の色の割合でSPDの劣化状態が分かり、無電源で交換時期を可視化。
大阪府知事賞の日東工業の「施工革新・端子台シリーズ」は、分電盤施工の大部分を占める配線作業の施工性に着目し、業界初の機構・構造を採用し、最高の施工品質を最速で行えるよう開発。
大阪市長賞のきんでんの「スマート工事用開閉器」は、工事用開閉器を使った無停電での配電線工事において、作業中の事故につながりかねないヒューマンエラーを工学的に防止し、作業員の負担を軽減する機能を備えている。
関西電気保安協会 理事長賞の東光電気工事の高圧回路用交流低電圧試験装置は、受変電設備工事・点検時に、一般的な100V電源で高圧6600Vの100分の1を印加して、市販品の測定器と組み合わせて自社内で試験実施を可能とする。
日本電設工業協会 会長賞の因幡電機製作所の長寿命道路照明設備「I-els」は、高効率道路灯と超耐候性フッ素ハイブリッド粉体塗装をしたポール、高披露等級リブベースを組み合わせ、道路照明設備の長寿命化を実現した製品となっている。