日立製作所は、大みか事業所において品質保証業務にAIエージェントを適用し、作業時間を8割以上短縮できることを実証した。熟練者の経験や知見といった暗黙知を生成AIで再現し、顧客への対応力と品質の強化を図る。
社会インフラを支える情報制御システムの品質保証業務では、機器故障時の問い合わせ対応が熟練者の経験に依存し、若手担当者の迅速な対応が課題だった。今回の実証では、熟練者が過去の膨大な事例から情報を検索する際の思考パターンをAIエージェントに学習させた。
これにより、担当者の経験値に関わらず適切な類似事例を短時間で抽出可能になった。鉄道システムの品質保証業務では情報検索時間を約9割削減し、分析やレポート作成業務も大幅に効率化した。今後は2026年度を目標に、電力や上下水道など大みか事業所全体の品質保証業務へ適用を拡大していく。