
川崎重工業は、兵庫県加古郡播磨町の播磨工場で、水素液化プラント向けとしては世界初となる遠心式水素圧縮機「KM Comp-H₂」の実証設備の建設を開始した。
同社は、高効率の液化プロセス実現のため、長年培ってきた圧縮機の技術を活用し、純度100%の水素向け大型遠心式水素圧縮機の開発に取り組んでおり、同装置は液化水素の原料となる水素ガスを冷却する際に使用する冷却用水素ガスを昇圧する役割を担う。新開発のインペラによる超高速回転技術と大流量化に対応可能な遠心式を採用することで、従来技術と比較して高効率、高昇圧、省フットプリントを実現。設置面積を7分の1に削減する。
実証設備は2025年11月の竣工を目指し、その後1年間の実証運転を行う予定。開発で得られた知見は、水素供給パイプライン向け遠心式水素圧縮機の開発にも応用する予定。