IDECは、2025年3月期第3四半期を発表し、売上高は494億7000万円(前年同期比9.0%減)、営業利益は23億100万円(50.5%減)、純利益は16億1600万円(53.0%減)の減収減益となった。
仕向地別では、国内は13.7%減の174億6900万円。ロボットや工作機械など主要産業での足踏み感や流通在庫の調整局面もあって現象した。海外は6.1%減の320億円。米州は為替影響もあって0.9%増の微増となり、EMEAは欧州の景気低迷、地政学上リスクの影響もあって5.4%減、アジア・パシフィックは中国経済の景気原則の影響で12.9%減となった。
製品別では、グローバルでの流通在庫の影響により、各事業で売上高は減少。HMI事業は日本での流通在庫の調整が継続して5.4%減、インダストリアルコンポーネンツ事業は中国市場での制御用リレーなどの売上が現象して4.4%減、オートメーション&センシング事業は米国でPLCの売上が減少し17.8%減、安全・防爆事業は流通在庫調整や工作機械やロボットなどの需要減少を受けて8.9%減となった。
通期業績予想の修正はなく、売上高669億円(8.0%減)、営業利益は32億1000万円(48.9%減)、純利益は14億2000万円(67.8%減)としている。
また構造改革として進めている米州事業の強化について、これまでAPEMとIDECで別々に拠点を構えて事業を展開していたのに対し、2025年4月にAPEMの米国拠点をIDECに統合し、APEMはブランドとして展開していく。さらに、100億円を投じて2025年12月までに開発、生産、物流機能を持つ本社をカリフォルニア州サンディエゴに建設する。統合を通じて米国を最重要市場と位置付け、米国市場で地産地消できる体制を整備し、IDECブランドはオイル&ガスやAGV・AMRなど新市場向けの売上拡大を目指し、APEMブランドは建機や農機などへのカスタム展開を拡大していく。