三菱電機は、2020年度の産業メカトロニクス事業の売り上げを前年度比14%減の1兆1600億円、営業利益を同81%減の130億円を見込んでいる。新型コロナウイルス感染症の影響反映前の予想より、売り上げで2500億円、営業利益で670億円それぞれ引き下げた。
過去最高であった18年度と比べると、売り上げで3076億円、営業利益で1295億円減少することになる。
こうした中で、FAシステム事業は「e-F@ctory」のさらなる進化でスマート工場化への貢献を目指す。
具体的には、e-F@ctory対応製品・ソリューションの強化に向けて、CC-Link IE TSN対応FA製品の投入や情報通信と制御通信を1つのネットワークで実現を進める。
また、生産体制強化・安定供給体制構築へ、サーボモータ、インバータの生産能力増強、および生産拠点の拡大を日本、中国、インドで取り組む。
さらに、モノづくりソリューションの推進に向けて、先端技術を融合したオートメーションによりモノづくり現場の課題を解決に目指す。
具体的には、ロボットの「すばやくよける技術」で人との協働作業を促進して、人手不足解消の解消に貢献するとともに、AI技術を活用し、熟練技術者による作業を自動化し技術継承を図る。
同社では、社長直轄組織として「ビジネスイノベーション本部」を新設し、既存事業部の枠組みを超えた新たな事業モデル構築や新事業創出の牽引・支援に取り組む。今後、スタートアップ企業へ100億円を投資して、社内外の知見を融合したオープンイノベーションの一つの手段として、コーポレートベンチャリング活動を全社で推進する方針。