三菱電機、エッジで動作する製造業向け言語モデルを開発 製造業に特化した事前学習済みAI
三菱電機は、同社のAI技術「Maisart(マイサート)」について、エッジデバイスで動作する製造業向け言語モデルを開発した。開発した言語モデルは、同社の事業に関するデータを用いて製造業ドメインに特化した事前学習をさせており、製造業におけるさまざまなユースケースへの適用が可能。さらに、独自に開発した学習データ拡張技術でユーザーの用途に最適化した回答生成を実現できる。
生成AIの普及を背景に、大規模言語モデル(LLM)の活用が拡大する一方で、LLMの利用には莫大な計算コストとエネルギーを要し、その削減が課題となっている。またデータプライバシーや機密情報管理の観点から、オンプレ環境下での生成AIの利用ニーズも増加している。
それに対し同社は、公開されている日本語継続事前学習済みのベースモデルに対し、同社が保有するFA事業などのさまざまなデータを用いたドメイン特化型の学習を行い、製造業に特化した言語モデルを開発。加えて、独自の拡張技術で生成した学習データを用いることにより、効果的なタスク特化学習を可能とした。
開発した言語モデルは限られたハードウェアリソースの中でも動作可能なサイズで、エッジデバイスなど計算リソースに制約のある環境や、顧客情報を扱うコールセンターなどのオンプレミス環境下における生成AI運用が可能となっている。
https://www.mitsubishielectric.co.jp/ja/pr/2025/0618-a/?category=&year=
