日本のパスポートは最強と言われる。ヘンリー&パートナーズによるパスポートの信用力調査である「ヘンリー・パスポート・インデックス」によると、2025年のパスポートランキングでは、シンガポールに次ぐ2位となり、193カ国地域にリザなしで渡航できるという。これは世界から日本、日本人ということが信頼されている証。一朝一夕でできるものではなく、過去の人々が信用を積み上げてきた結果。これは大切な資産であり、先人に感謝だ。
その上で、私たちはこの恵まれた環境を活かせているか、または活かそうと思っているか。私たちは193カ国にビザなしで行くことができ、海外出張に行きやすい。日本の技術力と製品力の高さは世界中で認められていて、知らない人はほぼいない。いま世界中から日本に旅行客が来ていることからわかる通り、日本の魅力は世界共通なのだ。もちろん言語の違いなど別のハードルの高さはあるが、全体を通じて見れば、日本人は海外市場を開拓するには恵まれている環境にある。しかしながらいま日本人のパスポート取得率は20%もないという。悲しいことだ。
当たり前だが、国内市場は縮小していく。国内市場に頼っていては売上は上がらないのだから自身の給料だって上がるはずはない。より多くの給料を稼ぐためにも私たち一人ひとりが新しい市場を開拓し、稼ぎの源泉を作るしかない。その有望な市場が海外なのだ。いつも言っていることだが、日本の製造業は胡座を描きながら十分な稼ぎを得られる時代はすでに終わっている。海外勢も含めた厳しい生存競争のなかにあり、現状のままではいつコケてもおかしくない。新市場、特に海外市場への挑戦は、今後の生存戦略を考える上ではとても重要である。挑戦こそ正義。日本の製品・サービスをもっと海外に広め、より多くのお金を懐に入れられるようにしていこう!