三井化学は、韓国のグループ企業の錦湖三井化学のMDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)増強生産設備が営業運転開始した。
MDIは、自動車部品や家具寝具、住宅や冷蔵庫の断熱材、弾性繊維や各種接着用原料など、多くの分野で使用されている代表的なポリウレタン主原料。各国での住宅建築の断熱性能向上や経済成長に伴う快適性向上要求の高まりにより年率6%で需要が増加していくと見込まれている。
錦湖三井化学は、自動車部品や弾性繊維、合成皮革等に使用される高機能MDI(モノメリック系及び変性MDI)と、断熱材等に使用される汎用MDI(ポリメリック系)を生産、販売し、今回の増強はEV自動車を中心としたNVH(ノイズ・振動・ハーシュネス)制御に使用される高機能MDI需要の更なる拡大に対応するためのもの。
生産設備の増強にあわせて生産工程で発生する副生物を原材料として再利用するリサイクル設備を導入し、大幅なコスト合理化に加え、工場からの排水量やサプライチェーン全体でのGHG排出量の削減を企図している。
増強能力は20万トン/年で、全体で年間41万トンから61万トンに増強する。
https://jp.mitsuichemicals.com/jp/release/2024/2024_1023/index.htm