日立産機システムは、センサーによる遠隔監視で受変電設備の保安業務の省力化と安定稼働を支援する「スマート保安サービス」の提供を開始する。
受変電設備の安定稼働には定期的な保安業務が欠かせないが、EV普及や生成AIの利用拡大にともなうデータセンター新設により電力需要が増加する一方、受変電設備の定期点検や保安業務を担う保安員は高齢化や人手不足が課題となっている。
それに対し同サービスは「高度保守機能を強化し、受変電設備のLCMを実現する」をコンセプトに開発したサービスで、絶縁監視、温湿度などのセンサーで機器の状態を常時監視し、日立産機の設備監視サービス「FitLive」のプラットフォームを活用して稼働状況を遠隔地からリアルタイムに監視。従来人手に頼っていた保安業務の省力化に加え、従来の定期点検に基づく保安業務と比較してリアルタイムで機器の状態を把握でき、電力の安定供給を可能にする。また、絶縁監視装置をキーコンポーネントと位置付けて、高圧・低圧一括で絶縁の状態を常時監視することで、絶縁抵抗測定試験(メガリング) の実施間隔延長にも貢献する。
サービスの提供形式は、パッケージ化された簡単導入タイプと、顧客の具体的な要望に応じてカスタマイズ可能なタイプの2種類を用意している。