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現役生産技術シマタケの 「電気エンジニアのツボ」出張版③「仕事でのメンタル不調」

気持ちが乗らない、眠れない、疲れやすい、そんな方はいませんか?
そんな症状のある方は心が疲れているかもしれません。

今回は職場でのメンタルヘルスについてです。

厚生労働省のウェブサイトによると、日本では、100人に約6人が生涯のうちにうつ病を経験しているという調査結果があります。

また、6割弱の事業所でメンタルヘルスに問題を抱えている社員がおり、その人数は増加傾向にあると言われおり、決して他人事ではありません。

実際に私の職場や身の回りでうつ病と診断され、休職している方やうつ病の症状があるように感じる人が多くなっていると思います。

直近では私の身内でメンタルが不調になった人(Kさん)がいます。
Kさんは外交的な性格で仕事に一生懸命であり、家族と離れて単身赴任で仕事をしていましたが、精神的に病んでしまい昨年末に帰ってきました。

結果的に昇進の話もなくなり、平社員から再スタートすることに。
その話を聞いた時、Kさんはメンタルが強い方だと思っていただけにショックでした。
今思えば強いからこそ、こころの病気になったのかもしれません。

調子が悪くなった原因は人間関係だったと言っていました。

そんな人のことを心配していた私も過去に経験したことがあります。
心療内科には行かなかったため、診断名はついていませんが、数年前にめまいや頭痛、吐き気など身体に不調を感じて、通院したことがあります。
精密検査をして身体に異常がありませんでしたので、もしかしたらメンタルが影響していたのかもしれません。

どうして、メンタルが不調になるのでしょうか。

不調が起こる要因が職場にあるのでしたら、業務内容や業務負荷、スケジュールや期限のプレッシャー、上司や同僚との人間関係、組織の文化や価値観の不一致、プライベートとのバランス、自己評価や将来の不安など様々な要因があるかと思います。

その中でも多いのが、「人間関係の悩み」であり、厚生労働省「平成30年度労働安全衛生調査」ではTOP3に入っています。
また、他の団体が実施した同様の調査でも結果は上位でした。

人間関係の悩みと言っても、人により内容は様々です。

コミュニケーション不足やミスコミュニケーションが原因で、上司や同僚との人間関係にストレスを感じることがあります。
また「合わない人がいる」「パワハラ」「モラハラ」など、人間関係のトラブルがストレスの原因となることもあります。

では、どのような対策が有効であるのでしょうか。
メンタルコントロール、相談できる人を見つける、趣味や運動で気分転換、カウンセラーに相談、転職活動などの対策を取ることが有効と言われています。

中にでも、メンタルのコントロールはとても重要です。

私はカウンセラーでもなく、特別な何かを持ち合わせているわけでもありませんが、実際に試して良かったこと、現在も試していることをご紹介したいと思います。

ご紹介する内容は2つです。

まず、1つめですが、感情が高ぶったり、イライラしたりする場合は、目をつぶって深呼吸、または3秒ほど息をとめて、一旦その場から意識をそらします。
相手からすると変な間に感じることがあるかもしれませんが、感情的になるよりマシだと思います。
落ち着いた後は、「なぜ感情が揺らいだのか、自分はどうしたかったのか」、自分の気持ちと向き合います。
どんな時に感情が揺らぐのか客観的に知ることができます。

2つめは他人に期待しないことです。
冷たい人間のように感じるかもしれませんが、ストレスを軽減し、自分自身を守るために重要な考え方です。
期待しすぎると、相手がそれに応えなかった場合に失望したり、不安になったり、イライラしたりすることがあります。
人によって様々な価値観や考え方がありますので、他人の領域は自分の力ではどうすることもできません。自分の期待通りになったらラッキーぐらいの心構えでいます。
この考え方を取り入れたことでかなり楽になりました。

最後に、自分でメンタルをコントロールすることは重要ですが、コントロールできない深刻なメンタルの問題がある場合には、専門家の支援を受けることも重要です。

一個人の考え方になりますが、今回の内容が少しでも悩んでいる人の役に立てたら幸いです。
一度メンタルが壊れると、すぐに元の状態には戻れません。
人によって、耐えられる限界は異なりますので無理されないように。
心も体も健康に過ごすことがホントに大切ですね。

著者プロフィール

シマタケ

共働きの子育て会社員。工場で15年間働く電気エンジニア。現在は某製造メーカーの生産技術担当。エネルギー管理士、第3種電気主任技術者、第2種電気工事士

機械保全技能士電機系2級、工事担任者(現DD第1種)、2級ボイラー技士、消防設備士(乙6、7)、危険物取扱者(乙4)など多数の国家資格を取得。心理学を勉強中でメンタルケア心理士、行動心理士も取得。

「電気エンジニアのツボ」でブログとYoutubeで情報を発信中

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https://www.youtube.com/c/JapaneseElectricalEngineer