【制御盤製造のDXの壁とその解決策7】設計の属人化の壁

デジタルツールを使って熟練者の暗黙知を形式知化する

制御盤の設計・製造工程をデジタル技術を使って効率化し、制御盤関連各社の体質強化を実現する「制御盤DX」。しかしそこに至るまではいくつもの壁・ハードルが存在する。日本電機工業会(JEMA)制御盤2030ワーキンググループは、制御盤の制作工程の将来の形として「制御盤2030」を提示し、さらに制御盤DXを阻む壁とそれに対する推進策を「制御盤製造業界向けDXガイドライン」としてまとめている。本記事では、同ガイドラインをもとに、制御盤DX実現に立ちはだかる壁とその解決策を紹介する。

第7回目は、設計・開発段階における「設計の属人化」の壁。
あらゆる産業で熟練者の技術や経験、いわゆる「暗黙知」を次の世代に教えて引き継いでいくことという課題に直面している。熟練者は長年の経験で技術が身についているが、それを文書にしてマニュアル化していたり、それをルール化して、誰でもできて、品質が安定するようにできている企業は多くない。

制御盤業界も同様で、熟練者はこれまでの経験をもとに暗黙知として自分のなかで回路図等の独自ルールを作って持っている。それを図面に落とし込むことで質の高い制御盤を作ることができていた。
また新規案件であっても、イチから作るよりも、これまでに作った制御盤から部分的な変更をする事が多く、既存図面の一部変更するだけで、高品質の制御盤の製作が可能だった。

しかし、これらはいずれも熟練者が自分のなかだけで完結することによって可能であり、若手の場合はそもそも暗黙知のレベルが熟練者ほど高くなく、過去の制作経験や図面の引き出しも多くないため、高品質の制御盤づくりは難しい。熟練者も自らの暗黙知をテキスト化し、且つ若手に教え込むには時間も余裕もない事が多く、そこが制御盤の設計・製造のDXの障害となっているケースは多い。
この解決策としては、熟練者と若手技術者が共同でエンジニアリングツールを使い、属人化している熟練技術のノウハウをデジタル化していくことが重要。それをエンジニアリングツールで再現することで属人化した暗黙知は形式知となり、誰でも分かりやすく使えるようになる。

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