アドバンテック、共創パートナー開拓強化5月のプライベートイベントに200人が参加 産業IoTの普及促進に注力

製造業DXやAI、IoTなど、ものづくりの工場や製造現場を対象とした効率化や生産性向上サービスやソリューションが次々に登場し、市場は活気付いている。とは言え、デジタル化は始まったばかりで、未開領域も沢山ある。今後もさらなるサービス開発が求められ、製造業向けにビジネスを行っている多くの企業にとってはチャンスだ。

アドバンテックは、こうした企業との共創パートナーシップの構築を強化し、世界トップシェアの産業用PCをはじめ、産業用のIT・ネットワーク機器、IoTプラットフォームの提供を通じて産業IoTの普及促進に力を入れている。5月には直方事業所でプライベートイベントを開催するなど積極的に取り組んでいる。

産業用PC世界トップシェア 福岡県直方市にサービス・サポート拠点

同社は、産業用PCのグローバルシェアで39.5%を占める産業用IT・ネットワーク機器のトップメーカー。毎年2000機種を超える新製品を市場に展開し、生産設備のIoT端末やコントローラ、HMI、画像検査や、計測機器に採用されている。さらに近年はネットワーク機器やクラウドIoT 事業としてサーバー、5G、AIに合わせたハードウェアを製造販売し、産業向けインフラをはじめ、メディカル、ロジスティック、ゲーミング、キオスク端末など幅広い分野で使われている。 

また、産業用PCなどハードウェア製品に加え、IoTプラットフォーム「WISE-PaaS」と、業種に合わせた各種アプリケーション・IoTソリューションを提供し、国内外のパートナー企業と共にものづくり企業のデジタル化やIoT活用を推進している。

日本では1997年に日本法人を設立し、東京本社と大阪、名古屋に支店を構える。2019年にはオムロンから産業用電子機器の受託設計・製造事業を行っていたオムロン直方を事業承継してアドバンテックテクノロジーズとし、現在は同社と統合し、「アドバンテック直方事業所」として、従来からのEMS事業に加え、国内のサービス・サポート拠点として活動中。同社製品の修理や組立検査、出荷工程といったサービス部門を担っている。

近年の製造業・ものづくり産業は、IoTやデジタル化、さらにはDXによって産業用PCをはじめとする産業用スペックを持ったIT、ネットワーク機器に対するニーズが高まっており、それらのポートフォリオを幅広く持ち、且つ国内に工場、サポート拠点を持つメーカーとして存在感を高めている。

デジタル化・IoT推進を一緒に行うパートナー開拓を強化

現在、日本市場で力を入れているのが、製造業向けにサービスやソリューションを開発提供しているシステムインテグレーター(SIer)やネットワークインテグレーター、さらには生産設備やラインを設計製造している設備メーカー、エンジニアリング会社などとのパートナー連携。従来の延長線上の技術開発やサービス、ビジネスではなく、これまでとは異なる技術や概念、モデルで新たな製品やサービス、ソリューション、新たな価値を作って提供したいというチャレンジングな企業に対し、同社の豊富なポートフォリオとグローバルな知見とネットワークを活かして支援している。

例えば、従来の主流だったPLCベースではなく、産業用PC+ソフトPLC・ソフトモーションを使って制御する新たな生産設備の開発など、すでに幅広い分野からユニークなサービス・ソリューション開発を行う企業等が集まり、グローバルでは約500社、国内でも40社がパートナーとして活動している。

WISE-PaaSでIoTサービス開発・提供の支援も

また製造業向けのDXやデジタル、IoTサービスの市場が拡大するなかで、特に高評価を得ているのがIoTプラットフォーム「WISE-PaaS」だ。

IoTサービスの開発では、システム基盤の開発やハードウェア親和性などにリソースを取られ、肝心の業務や作業アプリケーションの作り込みやサービス開発・提供に手間と時間がかかり、ビジネスとして難航している企業は多い。それに対しWISE-PaaSは、土台となるプラットフォームは完成しており、企業はサービスやアプリケーションレベルの開発に注力するだけ。これを活用することで機械や設備の稼働監視や予知保全、リモートメンテナンスなどの独自のIoT機能やサービス、ソリューション開発が容易になり、パートナー企業からの反応は上々だ。

これからさらに提案を加速していく構えで、その第一弾として、7月22日には、石川県金沢市で行われる「てっこうきでんDXミーティング」(主催:石川県鉄工機電協会デジタル化推進委員会)への出展・セミナーを通じて、機械メーカー向けにWISE-PaaSを紹介。さらには東京、名古屋、大阪、九州でWISE-PaaSをテーマとした個別セミナーを実施する予定となっている。

IIoT事業部 事業統括責任者の古澤隆秋氏は「WISE-PaaSでは、従来の見える化だけでなく、分析、資産管理までひな型を用意したものを全国のシステムインテグレーター様と共にお客様にお届けするビジネスを進めていく」としている。

5/19・20、直方事業所でパートナーイベントを開催

5月19・20日には、全国からパートナー企業、大学や研究者、学生などを直方事業所に招待し、プライベートイベントとなる「共創(Co-Creation)パートナーカンファレンス 2022」を開催し、51社183名が参加した。インダストリアルIoTを筆頭に各事業部で全62ブースを設け、200を超えるAI×IoT製品を、ブースと各事業部のセミナー、Eco-Partnerセミナーを通じて紹介した。さらに直方事業所内の製造工場やサービス工場見学も行った。

製造業や産業IoTを推進する「インダストリアルIoT事業部」は、古澤氏が「次の世代の役者たち」のテーマで、データ連携の重要性を、機械制御、工場内オンプレ、工場間クラウド活用の3つの側面から紹介。

展示コーナーでは、①エッジデーター計測・センシングデバイス、②エッジコンピュータ、③ インダストリアルネットワーク④PC制御・ビジョンモーション計測、⑤タッチパネルPC&モニター、⑥エッジAI+トレーニングAIの6つのコアテクノロジーに加え、新しいビジネスとしてSD-WAN や広域ビデオ配信ソリューションの製品群を出品。現在とこれからのIoTに必要な技術について、見て触って感じてもらいながら提案した。

さらに、これらの製品・技術を活用・導入の具体的事例として、Co-Creation Partnerの日本ラッドによる「国内のスマートファクトリーの実現」、コンピュータマインドによる「AIによる外観検査適用の注意点」が講演を行い、さらにテクノロジーセミナーではクラウド事業を後押しする、安心なセキュリティを確保し、VPNを過去のものにする新技術としてRemote.it 社のソリューションを紹介した。

また工場見学では、EDMS事業におけるPCB製造ラインと積極的にスマートファクトリーの実現を推進している取り組みや、標準製品の組立から出荷検査、倉庫、修理工場として機能しているサービスプラス事業を案内し、「アドバンテックの製品・技術を活用したショーケースとして体感いただいたと同時に、当社の国内サポート体制への安心感も見ていただくことができた」(古澤氏)としている。

古澤氏はイベント総括と今後に向けて「インダストリアルIoT事業部は『次の扉をノックする』をミッションとし、最新のテクノロジートレンドをお届けすることを旗印に、様々なCo-Creation Partner とのコラボレーションを実施している。イベントではそれらを中心に提案し、参加した多くのパートナーの方々とも個別に詳細な打ち合わせを行うことができ、これからに向けた第一歩を踏み出すことができた。今後も共創パートナーを増やし、産業IoTの普及促進に貢献していきたい」と話している。

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