【制御盤製造のDXの壁とその解決策①】表現・フォーマットの違いの壁 仕様やデータを統一する

日本電機工業会制御盤2030ワーキンググループは、制御盤の設計・製造の将来像として「制御盤2030」をまとめ、その実現に向けた調査・研究を行っている。2022年には「制御盤製造業界向けDXガイドライン」をまとめ、そのなかで制御盤2030の実現へ進む上で、各作業工程に「DXの壁」となるハードルが存在し、それをひとつずつ解決していく必要性を示唆した。そこで本記事では、制御盤製造DXの壁とその解決策を考えていく。

1回目は、顧客と制御盤メーカーの間の「仕様の提示・確認工程における表現・フォーマットの違い」の壁。

制御盤の仕様を詰めるため、顧客と制御盤メーカーは必ず内容を打ち合わせるが、その際、顧客と制御盤メーカーの間に表現やフォーマットに違いがあると、お互いの意図が伝わりにくく、誤解も生まれる恐れもある。それを防ごうとすると何度も打ち合わせを重ねることになり、時間と工数が浪費され、結果として納期を圧迫することになる。

実際、表現やフォーマットの違いは発生しており、具体的には「顧客によっての仕様書の違い」「顧客のCADデータと制御盤メーカーがつくる図面データの違い」「図面に記載されている回路記号の違い」などがあるとされ、この表現とフォーマットの壁が制御盤の設計・製造の効率化を阻む壁となっている。

それに対する解決のための方策は、1つ目は「盤発注者が提示する仕様書の標準化」。発注時の仕様の出し方について、制御盤メーカーが事前にチェックポイントをまとめて顧客である盤発注者に伝える。制御盤メーカーが主体となって様式を標準化することによって仕様の確認の効率化が可能となる。

2つ目は「CADデータのフォーマットの統一」。顧客(盤発注者)と制御盤メーカとで使用するCADデータのフォーマットを統一することで、両者間でスムーズに情報を受け渡すことができるようになる。今後、標準化が進むとCADデータの自動変換が可能になっていき、その下準備として今からフォーマットを合わせることが重要となる。

3つ目が「回路記号の統一」。いまだに回路記号を古い旧JISで記載されることがあるが、回路記号は新JIS化・最新版を使うこと。今後、機器の図記号の新JIS化/最新版への自動読み替えや自動翻訳がされることでユーザと制御盤メーカとの認識齟齬を防ぎ、図面や機械を選ばない制御盤製作が可能となるが、その前段階として新JIS記号を使うというルールづくりは必要だ。

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