富士キメラ総研、DXの国内市場調査 2030年度には3兆円を突破 製造は19年度比で4.6倍に急拡大

富士キメラ総研によるデジタルトランスフォーメーション(DX)の国内市場調査によると、DXの国内市場は2019年度に7912億円だったものが、2030年度には3.8倍となる3兆425億円まで拡大する見通し。なかでも製造関連はスマートファクトリーやサービス化への取り組みが活発化して2019年度の971億円から2030年度には4500億円と4.6倍に成長。営業・マーケティングは1007億円から2590億円に、カスタマーサービスは572億円から1190億円になり、CRMやSFAのSaaSやクラウド利用が進むと見られている。

IoTやAI、RPA、5G、ブロックチェーンなどDX基盤となるデジタル技術が実用段階に入っており、すでにDXへの投資は本格化。またコロナ禍によって非対面や人手を介さない業務プロセスの確立が求められるなどデジタル化への関心が高まっており、業務変革や顧客接点改革などがDX投資を加速させる一因となっている。
製造業界は人手不足とデジタル化の遅れによる非効率が多く、そこに対する投資が増加し、30年度に向けて大きく伸長する見込みとなっている。スマートファクトリーやサービタイゼーションへの投資が中心となり、スマートファクトリーの実現に向けて生産設備の稼働状況の可視化を目的とする投資が進んでいる。ラズベリーパイをベースとするIoTシステムや安価で実装可能なクラウドサービスの普及により導入のハードルが下がり、幅広いユーザー層で可視化に向けた取り組みが進行。可視化された情報の分析、AI予測などによる作業効率の改善や予兆保全に向けた取り組みも活発化している。


営業・マーケティングは業務効率化を主としたソリューションが中心となり、CRM/SFAはSaaSベンダーを中心に高機能なサービスの開発や提供が進んでいる。メールやWEB会議との連携、営業業務のテンプレート共有、案件見込み度のスコアリング、最適行動の提案など、ツール間連携やAIによる機能拡充などが実行され、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を契機にオンラインでの営業活動管理の必要性が認識され、高機能なSaaSを導入可能な大手企業を中心に市場は拡大していくと予測している。
カスタマーサービスはリモート型コンタクトセンターなどへの投資が中心となる。コンタクトセンターでは従来オペレーターの管理やセキュリティの懸念から在宅勤務に取り組む企業はわずかであったものの、2020年は新型コロナウイルス感染症の感染拡大対策としてクラウドサービスを活用しリモート業務に取り組む企業が急増。今後は感染拡大対策としてだけでなく、人材不足を背景に企業拠点での業務が難しい被雇用者の採用を進めるなどリモート業務に取り組む企業が増加するとみられる。

業務効率化や省人化、コスト削減を中心にDXが進展

足下ではDXも少しずつ進んでいる。アンケート調査によると、DXのシステムを導入済みのユーザーは19.5%に達し、前回の18年よりも7.4%増加。実証実験を行っている企業と今後3年以内に導入計画があるのも29.8%と18年より2.2ポイント増となった。
導入・実証実験の実施目的は、全体の7割以上が「業務効率化/省人化」を目標とし、「コスト削減」も6割弱に達した。コロナ禍による売上減少分をカバーするため、業務効率化/省人化、コスト削減の優先度が高まっており、「売上拡大」やビジネスモデルの見直し、新規ビジネスの立ち上げ」はまだ4割前後。現時点ではコスト削減や土台固めの段階となっている。

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ANSYS

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