シーメンス VW工場デジタル化支援、EV大量生産 容易に

自動化率を向上

フォルクスワーゲンは、2025年までに年間150万台のEVの生産を予定し、2020年末までにドイツ東部のツヴィッカウ工場のデジタル化とEV工場化を計画している。シーメンスは、それに対し自動化機器とシステムなどツールを提供し、デジタル化を支援している。

フォルクスワーゲンのEVは、2018年に発表した「MEBプラットフォーム(モジュラー・エレクトリック・ドライブ・マトリックス)」をベースとして作られる。MEBはバッテリーと2つの車軸で構成され、この上に車体が乗る形となる。

MEBプラットフォームのEV工場は、フォルクスワーゲングループの統一規格VASSに基づいて構成されている。フォルクスワーゲンによると「VASS規格は、安定した生産のためにビルディングブロックシステムを提供して、同一ラインでの複数の異なるモデルの大量生産を容易にする。同時に、生産プロセスのさらなるデジタル化のために一貫した基盤をつくっている」とし、車体と生産プロセスが標準化され、同一ラインで混流生産を可能としているという。

フォルクスワーゲン ツヴィッカウ工場の様子

 

PLCやHMIなどで自動化環境の構築支援

シーメンスはツヴィッカウ工場に対して生産設備を提供し、混流生産に向けた自動化標準の開発を支援した。具体的には、製品設計と生産設計を統合して管理できるプラットフォーム「TIAポータル」、コントローラとして「SIMATICコントローラー」、HMIパネルと産業用PCなどを提供し、すでにボディショップと最終アセンブリの生産ラインに実装し、量産を開始。これらを使ってボディ・ショップでは85%から89%に、最終アセンブリで17%から28%に自動化率を増加する目標としている。

また生産工程だけでなく、前後工程ともシームレスな統合を進めており、例えば物流工程では自動搬送車(AGV)の活用で自動化が進んでいる。

シーメンスデジタルインダストリーズオートモーティブソリューション担当シニアバイスプレジデント、ベルント・マングラーによると「VASS規格の大きな利点は、フォルクスワーゲンがツヴィッカウ以外の工場でも、その工場の生産計画に従って、規模を調整できることです。新たなVVASS規格は、生産のさらなるデジタル化を推進するフォルクスワーゲンにとって重要なステップ。ラインの生産力と効率を向上させるという究極の目標を達成する上で、生産マシンの動作パラメータを一律に制御する能力やマシン間のシームレスな通信など、多くの利点がある」としている。

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