最先端を知る。先駆者になる。「LINXDays2018」 11月19日名古屋・20日東京・22日大阪で開催

リンクス セッション数も増加し充実

リンクス(東京都品川区、村上慶代表取締役)は、11月19日名古屋、20日東京、22日大阪で、年に一度のプライベートイベントとなる「LINXDays2018」を開催する。

毎年1000人以上が参加する大規模イベントで、カバーする領域も年を経るごとに画像処理からIIoTと広がり、またAI・ディープラーニング活用や組み込み画像処理といった最新の技術を取り上げるなど、その内容も年々深化している。

今回はセッション数も増加し、ユーザー企業の利用事例も豊富に用意されている。参加無料。

 

画像処理、IIoT、AI・ディープラーニング 内容さらに深化

LINXDays2018は、午前と午後一番の講演の後は、部屋を分けてセッション形式とすることで前回よりも講演数を大幅に増加。画像処理ソリューション、IIoT技術、ディープラーニング、組込み画像処理といった最新の技術情報、産業界における最新の動向、豊富なユーザー事例を知ることができる。

基調講演は「リンクスのビジョンとチャレンジ」と題して同社の村上慶代表取締役が登壇する。同社は当初、画像処理を中心に世界から優れた技術を発掘して日本へ紹介してきたが、これをさらに広げることで日本の製造業にイノベーションを生んでいきたいとしており、今後のビジョンと挑戦について村上社長が語るセッションとなっている。

続いては画像処理について「HALCON最新バージョンが引き出すディープラーニングの真価」とし、ディープラーニングを現場で活用するための技術情報を活用事例をまじえて紹介する。HALCONを開発したMVTec社のトップを招き、産業用画像処理におけるディープラーニングの市場動向とマシンビジョンの向かう先について話すほか、HALCON最新バージョンについて世界に先駆けて解説する。

 

午後一番の講演はIIoTをテーマとし「リンクスが描く未来の工場の姿」として村上社長が再登壇。未来の工場の姿を、製品戦略をベースにして語る。

全体講演の最後は、11月から新たに取扱いを開始したPhotoneo社のレーザー縞投影3Dスキャナ「PhoXi Scanner」シリーズと3Dロボットピッキング製品「Bin Picking Studio」を紹介。特別講演として川崎重工業 精密機械カンパニー ロボットビジネスセンター FAソリューション第二総括部 総括部長 理事の長谷川省吾氏が同社の産業用ロボットと「Bin Picking Studio」を使ったバラ積みピッキングの利用状況を報告する。

午後は4つの部屋に分かれ、より詳細なセッションが行われる。ユーザー企業をスピーカーに招き、より現場に近い視線からの話を聞くことができる。例えば、ソフトPLC「CODESYS」とSCADA「ZENON」に関するセッションでは山洋電気が、産業用カメラ「Basler」では工作機械の牧野フライス、半導体製造装置のSCREENホールディングス、3次元スマートセンサー「Gocator」では三松、アイシン東北が特別講演を行う。

 

IIoT マシンビジョン
昨年はテーマ別にセミナー

前回のLINXDaysは2017年10月、東名阪で開催され、1142人が参加した。午前はIIoT、午後はマシンビジョンとテーマを分けてセミナーを行った。

午前中のIIoTセミナーは、同社が取り組むIIoT事業について工場の中=スマートファクトリ-と工場の外=スマートソサエティの2つのテーマに沿って解説した。

スマートファクトリーでは、COPA-DATA社のSCADA「ZENON(ゼノン)」の国内総販売代理店となり取り扱いを開始した報告に始まり、従来から扱っているソフトPLC「CODESYS」と、マイクロソフトのクラウドサービス「Microsoft Azure」がそろうことによって新しいIIoTソリューションが提供できることを紹介した。アンケートでは聴講した人の8割以上がソリューションに興味があると回答し、スマートファクトリーへの関心の高さが分かる結果となった。

 

続いてスマートソサエティでは、それを実現する方法としてマシンビジョンに注目。これまでマシンビジョンはPCベースで成長してきたが、近年は組み込みチップが進化して実用化できる段階に到達し、いよいよ組み込み画像処理(エンベデッドビジョン)が成長分野になる。同社もその第一歩として、Espros社の組込用ToFセンサーの扱いを始めており、その技術紹介と国内での採用事例を紹介した。

午後はマシンビジョンについて、カメラセンサーなどの画像処理市場の最新動向、これからの画像処理市場でどのようなイノベーションが起こっていくのか、AI(ディープラーニング)、波長、3次元といった軸に沿って紹介した。

AI・ディープラーニングについて、近年とても注目が集まっているが、産業用画像処理への適用には課題が残っている。このギャップに対する解決策として、ディープラーニング機能を搭載した画像処理ライブラリ「HALCON
Progress」の提供開始とその具体的な機能を紹介。実際にHALCONを使ったユーザーから使った感想についての講演も行われた。

 

また画像処理の新しいトレンドとしてハイパースペクトルカメラを紹介。ハイパースペクトル技術は、今までの2次元カメラでは見えなかった物質の種類を認識することができるようになる。同じ色で同じ形をしている対象物を成分で見分けるため、食品などを中心とした分野で注目されている。同社で取り扱っているSpecim社のハイパースペクトルカメラの性能と可能性を話した後、リサイクル分野での仕分け作業に使われている事例を解説した。

さらに3次元画像処理についても、白色干渉法のheliInspect、光切断・縞投影法のGocatorに続き、マイクロステレオ法の3DPIXAの取り扱い開始により、視野や対象物に合わせて選べるセンサの幅が拡大していることを紹介した。

 

開催概要
11/19(月)名古屋 名古屋ミッドランドホール
11/20(火)東京 虎ノ門ヒルズフォーラム
11/22(木)大阪 ハービスホール
10時~17時(受付開始9時30分)参加無料

申し込みは下記から
https://linx.jp/event/seminar/18linxdays/

 

製品ごとの講演テーマ

■CODESYS/COPA-DATA
産業用オートメーションプラットフォームが切り拓く次世代制御システムの将来像

■MVTec
HALCON最新バージョンが引き出すディープラーニングの真価

■Basler
世界No1産業用デジタルカメラメーカーが考える、産業用カメラの未来像

■Silicon Software
高解像度・高フレームレートのトレンドへのFPGAでの高度なリアルタイム画像処理

■heliotis
次世代センサーheliSens S4搭載の新モデル「heliInspect H8」の全容を一挙公開!

■LMI Technologies
ついに登場。最高速,最高分解能を備えた一体型3次元スマートセンサーGocator

■Specim
見えないモノ、判らないモノを可視化する。ハイパースペクトルイメージングが産業界で巻き起こすイノベーション

■Chromasens
リリースから1年、3DPIXAは伊達ではなかった!3DPIXAだけが可能にする高速インライン3次元アプリケーションの数々

 

リンクス SCADA提案強化

ZENON導入促進へ

リンクスは、製造業企業の産業用IoTの導入とスマートファクトリー化の関心の高まりに対し、SCADAを通じて導入促進を支援していく。

同社は昨年からオーストリア・COPA-DATA社製SCADA「ZENON(ゼノン)」の日本総代理店となり、日本で営業活動を展開中。

ゼノンは大手SCADAとしては唯一、制御機器メーカーに買収されていない独立系であり、BMWやフォルクスワーゲン、ボーイングといった自動車や航空機メーカーから、サウジアラムコ、ロシュ、ポスコといった石油化学、医薬品、鉄鋼大手などでも採用され、90カ国・10万システム以上の導入実績がある。

 

日本ではSCADAは見える化システムと混同されがちであるが、同社はそれを実際にはIT領域のMES(製造実行システム)と、フィールド領域のPLCの間に入り、現場のフィールド機器からPLC、MES、ERPへの縦軸をつなぐ重要な役割を果たすと位置づける。

そこではデータ蓄積と見える化だけでなく、タイムスタンプによる情報整理、製造履歴の管理、チョコ停や故障原因の分析など、現場で起きるさまざまな課題に対するアプリケーションや機能が乗っており、実際にはプラットフォームであるとしている。

村上慶代表取締役社長は「日本の工場ではMESとPLCを直接つなぎ、その間を技術者の優秀さでカバーしてきた。また作業指示や作業記録を手書きで行ったため、その履歴がシステムにも残らなかった。今後は人とシステムを一体化し、きちんと履歴を残すことが重要である」と話し、SCADAをスマートファクトリーの第一歩として提案を強化していく。

 

ITSE買収 新社名で事業展開

組み込み画像処理市場に参入へ

リンクスは、プリント基板設計、製造会社のアイティエスエンジニアリング(ITSE)を買収し、6月から社名をリンクスアーツとしてエンベデッド・ビジョン事業の本格的な展開を開始する。

同社はこれまで画像処理関連製品、3次元センサー、制御システム等の分野における各種製品を取り扱う商社として、工場内のIIoT実現をサポートしてきた。一方、ITSEはプリント基板の設計や製造、画像処理技術を中心とした各種装置の設計・製造を行ってきた。今回の買収によりリンクスは設計、製造を含めたサービスをスタートし、組み込み画像処理市場に参入する。

ドローンや監視、スマートホーム、各種サービスロボット、自動運転など、社会のさまざまなシーンで画像処理を使った新サービスが続々と誕生しているが、画像処理技術は複雑で、サービス提供企業が画像処理の要素技術から学ぶのは難しい。それに対して同社は、これまでに培った画像処理におけるノウハウを生かして、エンベデッド・ビジョン活用に関するコンサルテーションや、ボードの設計、製造を含めたトータルソリューションを提供する。サービス提供企業はアプリケーションの開発だけに集中することが可能となり、サービスの早期投入ができるようになる。

 

高解像度モデル4種登場

ソニー製センサ搭載FAカメラ

リンクスは、ソニー製IMX183のローリングシャッターセンサを搭載した産業用カメラ「Basler aceU」の高解像度モデル4機種を発売する。

プリント基板やディスプレイの検査用カメラは高解像度が求められるが、同製品は2000万画素の高解像度に加え、PGI機能を活用することでより高画質かつ低コストでの検査が可能。さらに、IMX183センサは、革新的な裏面照射型構造が特長で、2.4μmの小さなピクセルサイズながら優れた感度を誇る。そのため暗い環境でも非常に高い画質の画像を撮影できる。ローリングシャッターで17fps(USB3Vision)の高フレームレートを実現している。

GiGE、USB3.0に対応するほか、GiGE対応モデルはPTPなどGIGEVision2.0の機能も使用可能。

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