JMF、18年度 機械工業生産額見通しを発表、2.2%増の76兆円で2年連続の増加見込み

日本機械工業連合会(JMF)では、毎年関係工業会の協力を得て、年度ごとの機械工業の生産額見通し調査を行っておりますが、このほど2018年度見通しの集計結果(調査時点18年6月)がまとまりましたので、その概要を紹介します。

特筆すべき点としては、①17年度の伸び率が6.3%増と11年度以降、最大の伸び率を示したこと、②18年度の生産額がリーマンショック時の水準を回復する見込みであること、③ただ、生産額の水準としては約30年前の水準と同程度であり、当時と比較し輸出の割合が高く、品目としては電気機械等の生産額が減少し、輸送機械の生産額が増加していること等が挙げられます。

 

18年度は2.2%増と2年連続の増加見込み

<17年度の生産動向>

17年度の機械工業の生産は順調な回復を辿った。国内では、人手不足に伴う根強い省力化・自動化のニーズ、オリンピック開催に向けた交通・物流等の社会インフラ整備などの投資、過去の景気対策の反動の解消などによる需要増、税制等の各種政策効果等により堅調であった。

また、海外においては、米国では利上げに伴う経済の減速懸念があったものの、景気は引き続き底堅い状況が続いた。欧州でもユーロ圏を中心に緩やかな景気回復が続き、中国では、半導体関連の需要や省力化・自動化投資の伸びにより堅調だったことから、輸出が大きく伸びた。

また、為替の安定が生産増加に寄与した。こうした中、17年度の機械工業生産額は全体では前年度比6.3%増と11年度以降、最大の伸び率を示し、75兆1195億円となった。

 

<18年度の生産動向>

18年度の機械工業の生産は回復が続くと見られる。国内では伸びは緩やかながら、引き続き人手不足に伴う根強い省力化・自動化のニーズ、オリンピック開催に向けた交通・物流等の社会インフラ整備などの投資に期待ができる。

また、為替の安定が生産増加に寄与している。海外においては、米国では法人税減税の政策効果により引き続き底堅い状況が続く見込みである。欧州でもユーロ圏を中心に緩やかな景気回復が続き、中国では国を挙げてのEV化等を進める中で、半導体関連の需要や省力化・自動化投資の伸びが期待できる。

一方で、やや上昇基調にある石油価格、原材料・資源を巡る地政学的なリスクや、米国の保護主義的な通商政策が及ぼす今後の影響について注視していく必要がある。こうした中、18年度の機械工業生産額は全体では前年度比2.2%増の76兆7703億円となる見通しである。

 

業種別機械工業の動向は、一般機械の生産額は前年度比5.4%増の16兆3452億円となる見通し。油空圧機器は、油圧機器が国内は微増、海外は欧米が堅調、中国は建設機械向けで好調、空気圧機器は国内が省力化のための更新需要、海外は高騰する人件費に対応するための省力化や省エネルギー投資の増加に期待できることから、欧米、中国向けの堅調が見込まれ、全体で5.7%増。

ロボットは、引き続き産業用ロボットへの関心の高まりが力強い需要を牽引しており、国内が堅調、海外は中国向けが自動車、電気機械を中心に大幅な伸びが見込まれ、13.9%増。

金属工作機械は、国内が自動化、省力化のための更新投資やものづくり補助金効果により堅調、海外は北米、欧州が自動車、半導体、航空機向け、中国は伸びが緩やかになっているものの自動車向けで好調が続くことから、14.7%増。第二次金属加工機械は、ベンディングマシン、液圧プレス、機械プレスのいずれも増加が見込まれ、5.7%増。

半導体製造装置及びFPD製造装置は、半導体製造装置が引き続きファウンドリや大手ロジックメーカーの底堅い微細化投資に期待でき、FPD製造装置は超大型基盤向けの投資が見込まれ、6.8%増加の見通しである。

 

電気機械の生産額は、3.8%増の8兆2267億円となる見通しである。

回転電気機械・静止電気機械器具・開閉制御装置は、回転電気機械のうち交流発電機は国内電力向けが増加、交流電動機やサーボモータは引き続き堅調、静止電気機械器具のうち変圧器は国内電力向けで増加、電力変換装置は引き続きサーボアンプが好調、開閉制御装置のうち閉鎖形配電装置は大都市再開発の本格化で増加、監視制御装置は電力、製造業向けで増加、低圧開閉器・制御機器は製造業向けで増加が見込まれ、5.7%増。

電気計測器は、電気計器が減少するものの、電気測定器、工業用計測制御機器、放射線計測機器、環境計測器は増加し、全体では4.4%増加の見通しである。

 

情報通信機械の生産額は、1.7%増の3兆356億円となる見通し。電子部品・デバイスの生産額は、3.3%増の8兆1569億円となる見通し。

輸送機械の生産額は、0.1%増の33兆7218億円となる見通しで、自動車は、国内が乗用車は微増、トラックは減少、輸出は欧米、中国向けが堅調に推移すると期待され、自動車全体では横ばい。自動車部品は、自動車販売台数が前年度並みになると見ており、部品も同程度と見込み、横ばいの見通しである。

精密機械の生産額は、前年度比(以下同様)1.4%増の1兆4884億円となる見通しで、計測機器は、計量機器や試験機が国内外ともにユーザー業界向けの伸びを見込み、光学・精密測定機は自動車、半導体向け等で増加、分析機器は医用分析機器が微減を見込むものの、電磁気分析機器、分離分析機器は増加、測量機器は減少を見込み、全体で2.8%増の見込みである。

 

金属製品の生産額は、前年度比(以下同様)3.1%増の3兆985億円となる見通しで、ばねは、自動車向けが前年度並みと見ており、横ばい。機械工具は、特殊鋼・超硬工具が国内は自動車、工作機械向けが堅調に推移すると見込まれ、輸出は欧米、中国向けが堅調で、5.9%増、ダイヤモンド工具はダイヤモンドドレッサ、研削ホイール等の伸びが見込まれ、2.7%増、機械工具全体で5.4%増の見込みである。

鋳鍛造品の生産額は、前年度比(以下同様)1.6%増の2兆6972億円となる見通しで、鍛工品は、自動車、産業機械、土木建設機械向けの増加を見込み、3.7%増の見込みである。

参考:日本機械工業連合会(JMF)「平成30年度 機械工業生産額見通し調査」

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