不二電機工業 鉄道車両事業が順調、米・中での採用増加

不二電機工業(小西正社長)が推進している鉄道車両向けと一般産業向け事業が順調に伸長している。鉄道車両向けは、米国ニュ-ヨ-クの地下鉄車両に続き、ワシントンの地下鉄車両に扉開閉表示灯が採用され、中国でも高速車両などに車端開放スイッチ、車掌スイッチなどの採用が決定した。一般産業向けでは、アルミ端子台や半導体開閉器の評価が高まり、下期での売り上げ寄与が確実になっている。

同社の鉄道車両事業は、運転席周辺の高機能スイッチや各種表示灯、制御用断路端子台など多様な製品を展開しており、いずれも高い評価と信頼性を獲得。国内ではJRなど大手私鉄車両やモノレ-ルなどに採用されている。

海外でも鉄道車両向けとして、米国ニュ-ヨ-クの地下鉄に車両用スイッチが、またこのほどワシントンの量産用地下鉄車両に扉開閉用表示灯が採用された。さらにカリフォルニア州の鉄道車両にもほぼ採用が決定しているという。

現在、北米地域では環境の観点から鉄道車両の普及・リニュ-アルが活発で、同社では、日系の車両機器メ-カ-に加え、北米の鉄道車両用制御盤メ-カ-に直接営業を行うなど、積極的な営業活動を進めている。

また、中国においても高速車両や量産車両向けに、車端解放スイッチ、床下遮断器用補助スイッチ、車掌スイッチの採用が決定し、運転席スイッチもほぼ採用が確定している。

一般産業向けでは、太陽光発電システム用遮断端子台の需要が安定しているほか、軽量で腐食がほとんどないアルミ端子台や、遠隔操作が容易で接触信頼性が高い無接点方式の半導体開閉器の評価が高まっており、下期への売り上げ寄与が確実になってきている。こうした一般産業向け製品は、有力な商社とタイアップし、販売を拡充する。

海外事業は、鉄道車両のほか、中近東地域での電力関連向けビジネスが順調で、今後は大規模な火力発電所が建設されるマレ-シアなど、東南アジア地域での電力関連設備の需要増に狙いを定めていく。

一方、生産体制はロボットなどを導入し、大幅なコストダウンを推進している。みなみ草津工場では、カムスイッチの製造において、B型ユニット自動機を導入、B型ユニットの完全一貫生産が可能となり、これまでの月産3万個体制から5万個まで拡大可能になった。

同工場については、現在の人によるセル生産方式から、生産から検査まですべてロボットが行うセル生産ロボットを6月中に導入する予定で、これに伴いカムスイッチは150種類まで生産が可能になり、生産の合理化と大幅なコストダウンが可能となる。

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