強固な経営基盤確立大江電機とテルヤ電機の経営統合 リスク対応力高める 新社名は「DENSEIホールディングス」

制御機器・電設資材商社の大江電機(横浜市南区前里町1―9、TEL045―241―3711、大江光正社長、資本金7200万円)とテルヤ電機(東京都世田谷区大蔵6―17―2、TEL03―3415―6111、江川和宏社長、同1億2000万円)の両社は、本紙既報の通り、来年5月1日付で持株会社を設立し経営統合することになった。
新会社名は「DENSEIホールディングス株式会社」で、本社をテルヤ電機が所有するTEビル(東京都世田谷区用賀4―5―16)に置く。代表取締役社長に大江電機の大江社長が、代表取締役副社長にはテルヤ電機江川社長が就任するほか、役員はテルヤから2人、大江から1人が就任する。テルヤの江川敬宜会長は相談役に就く。

また、決算期日は大江がテルヤの決算日である4月末日に変更し統一を図る。

資本金は9000万円を予定しており、株式数・株式比率などをはじめ、経営統合後の推進体制は両社社長を共同委員長とする「統合検討委員会」で今後協議していく。

制御機器・電設資材の流通では初めてとなる今回の持株会社方式の経営統合は「約1年前から検討していた」(大江社長)。今回の経営統合の最大の狙いは管理部門を集約させてコストを引き下げること。両社の仕入れ窓口を一本化して、管理業務系(総務・労務・財務・情報システム・物流・倉庫・資産管理など)機能の効率化を図り、仕入れ先の拡充と仕入ボリュームを増やす。

特に電材商品では効果が見込める。物流センターは現在の大江電機の場所に集約する。

大江社長は「世界の経済構造が恐るべきスピードで激変する中で、日本はどこと比べても遅い。(制御・電材の)流通もM&Aや事業撤退、仕入れ先の販売方針変更、与信リスク管理に直面し、電材業界は設備業界からの市場進出など、想定を超える大津波が短期間で襲ってきている」とし、「このリスクに対応して企業を存続させるには体力がなければならない。(両社の経営を統合することで)強固な経営基盤を確立し、リスク対応力を高める」と統合の背景を語る。

また、江川社長も「両社はオーナー会社であるが、電設・制御業界の再編に先駆けて大きな一歩を踏み出した。立ち位置をしっかりとして、売り上げ、利益を上げることで業界内の存在感を一層鮮明にした経営を行っていきたい」と今後の展開に意欲を示している。

両社は創業者時代からの長い付き合いがあるが、「大江電機は三角形の上のほうの大手企業を中心に、当社は三角形の下のほうの中堅企業の多いところを地域密着の営業で築いてきた。これからは両社の良いところを導入していけば継続してやっていける」とテルヤ電機の江川会長は語り、「ゆくゆくは人材の交流を図り、営業拠点もあと2、3カ所は出したい」としている。

なお、17日開催された説明会には、仕入先、金融関係など約280社420人が出席した。

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