Fa制御機器業界 難局乗り切りに全力省エネ関連事業に重点 専門商社も得意分野強化

2012年11月21日

Fa制御機器業界は、昨年後半から継続している中国、欧州での需要の停滞、国内での電子部品・半導体産業の設備投資抑制などを受け、厳しい状況が続いている。このため、関連するメーカーでは、確実な需要がある「省エネ、創エネ・蓄エネ」関連事業への注力や、新興国での事業拡大に努めている。一方、専門商社では好調な動きを示す電設資材や受配電設備関係に引き続き注力するほか、Webビジネスの強化や通信ネットワーク事業の拡充など、各社が得意とする事業分野を強化し、難局を乗り越える姿勢がうかがえる。
今年上半期の国内のFA制御機器業界の状況は、自動車関連業界向けの需要がほぼ前年同期並みで推移したものの、電子部品や半導体関連業界での設備投資が低調で、主力となる制御機器全般が低調に推移した。

一方、海外の状況は、米国が好調な自動車業界に支えられ堅調に推移したが、欧州は依然として金融不安が継続しており、需要は低調に推移。中国も内需の弱含みなどで伸び率が鈍化している。

アジア全体を見ると新興国全体では底堅い需要があるものの、半導体業界などの設備投資抑制の影響などで需要が伸び悩み傾向を見せている。

こうした市場背景から、関連するメーカーの今年度第2四半期決算は減収減益傾向となっており、下期に巻き返しを図る体制を整えている。

具体的な事業活動では、再生可能エネルギー促進の流れの中で、太陽光発電分野やエネルギー・マネジメント・システム(EMS)など、確実に成長を示す「省エネ、創エネ・蓄エネ」関連事業に注力する動きが加速している。

海外事業を強化しているメーカーでは、アジア地区を中心に、新興国戦略をより一層強化する動きが目立つ。具体的には、新興国向け製品のラインアップ拡充や、現地での販売機能の強化、さらにこれらの事業の強化とともに、新興国でのインフラの推進や強化を図るメーカーもある。

また、企業の収益性向上を図るため、生産最適化の観点から、海外での調達や生産移管を積極的に推進している。特に電力の値上げが検討されている地区では、生産拠点を電力料金の安い地域や海外に移設することを検討するメーカーが増えている。

専門商社の動きでは、東日本大震災の復興需要が旺盛だったこと、政府の住宅取得支援策や住宅ローンの金利の低下などにより、住宅の着工件数が大きく伸びたことなどで、受配電設備や電設資材の需要が大きく伸長しており、今後の本格的な復興需要に最大の期待を寄せている。

「省エネ、創エネ・蓄エネ」関連事業に注力する大きな流れは専門商社でも同じで、節電対策でLED照明や自家発電・蓄電設備、さらに各種のEMSに注力する動きが目立つ。

個々の商社の動きでは、Webビジネスとして専門サイトなどを立ち上げ、Web上で顧客の課題を吸い上げると同時に、それらに対する最適なソリューションを提供し、好評を得ている商社もある。

一方、通信分野は、有線・無線を問わず、市場が拡大している。各種の通信技術に合わせ、ネットワークに関連したアプリケーション提案を推進する商社では、光通信やクラウド、遠隔制御などを含むM2Mなどの分野において、ワンストップサービスの提供に注力しており、事業が成長している。