分岐点

2010年5月19日

新興国などの鉄道や発電・送配電網などインフラ整備に対して、先進国間で受注競争が激化している。日本は省エネ・環境技術水準が世界最高レベルでありながら、他国に取られるケースがある。その原因は、個々の技術に勝っていてもトータル提案力に欠けるからという▼確かに、生産現場でも同じことが見受けられる。工程単位での効率改善は得意であるが、前工程から後工程、出荷まで全体のシステムとして見ると不整合がまだまだ目に付くという。工程間に見えない壁が存在する。全体をコーディネイトする生産技術担当者を配置できないのが一因なら、それをカバーする体制があれば良い▼その受け手に、商社が手を挙げられないだろうか。現在でもエンジニアリングを標榜する商社があるが、もっと間口の広い機能を持つ組織体である。1社で賄うにはどうしても限界がある。電機・制御・伝動など各領域を得意とする商社が協働できる仕組みを別につくる。エンジニアリング会社の参加を得ても良い。そして、顧客の生産システムをトータル提案する▼不足している生産技術者の代行である。事業として考えると、一朝一夕には行かないが、ノウハウを持つ電機・機械メーカーのOBの協力を仰ぎながら展開すれば、と期待する。ある経営者に話したら「それは無理」と退けられたが、どうしても頭から離れない。