
1836年創業の老舗茶屋「森半」ブランドを展開する共栄製茶は、京都府相楽郡南山城村に抹茶の原料となるてん茶を製造する新工場「京都南山城工場」を開設した。
近年、世界的な抹茶人気を背景に需要が急増し、特に高品質な宇治抹茶の原料となるてん茶や、それを一次加工する荒茶工場が不足し、育てた茶葉を収穫できないといった問題も生じていた。新工場はこうした状況に対応するため建設され、製造ラインを2式備え、年間100トン以上のてん茶製造能力を有する。一次加工だけでなく二次加工(仕上げ)までの一貫した製造ラインを持ち、使用用途に応じた良質なてん茶の製造が可能となっている。また、有機JAS認証を取得し、海外で需要が高まっている有機てん茶も製造、京都府内トップクラスの有機てん茶製造工場を目指す。
さらに、同社が茶農家から加工前の茶葉を購入し、一次加工を行う。これによりこれまで茶農家が担っていた一次加工作業や荒茶工場の所有・維持といった負担を軽減し、持続可能なお茶の供給に貢献する。
建物は平屋建てで、床面積は2700平方メートル。