分岐点

16日からFA機器・システム最大の展示会SCFが開幕する。日米欧にアジアを加えた「ものづくり技術」の競演に、大学、高専が研究成果で華を添える。隣の会場では「計測展2011TOKYO」などが開催される。よほどスマートに見学しないと見落として後悔しそうである。 スマートといえば、「コミュニティ」「グリッド」「ファクトリーオートメーション」と冠にした言葉が流行っている。広辞苑には「身なりが整っている粋なさま、気の利いたさま、颯爽」とある。英語辞典では「頭の良い、賢い」と記されている。「粋な」を採りたいが、英語辞典に軍配があがりそうである。 先週のロボット展は、器用さと速さを競っていた。多種類混在する…


分岐点

先日、ドイツから帰国した知人は「欧州では反格差デモが吹き荒れている。日本にそのような事態が起こらないのは、日本は曇りガラスの壁に囲まれ、良くも悪くも外部から遮断されているため」と話していた。そして、野田首相も風を読めていないと付け加える。 「風」の言葉で、小倉昌男ヤマト運輸元社長の著書「経営学」の一節を思い出した。昭和20年代は1次産業、30年代が2次産業、40年代3次産業、50年代消費者、60年代生活者と10年区切りで時流を読み、現代(1999年出版)はボーダレス時代と著している。 その区切りを別の見方に変えると昭和20年代~40年代は「造って売る側」の時代、50年代~60年代が「買って使う…


混沌時代の販売情報力 初頭効果の影響大きい

できる販売員は、ここで気に入ってもらうための自己主張はせず、引く時には引きながら相手は本当はどんな人なのかを見聞きしていく。もっとも、一度会ったくらいで、相手の性質が分かるわけではない。それでも、相手は本当はどんな人なのかを常時、見聞きする気持ちを優先していれば、おおよその見当がつく。 販売員が担当している顧客のA氏に対しても、最初に持ってしまった印象は初頭効果として残っているものだ。いつも事務的なやりとりに終始している間柄ではいつまで経ってもA氏に対して持っている印象を払拭することはできないが、ある時にこんな人だったのかと印象が変わる時がある。それは販売員が自信をもって新商品をアピールした時…


分岐点

官庁の文章には行間の含みが多く、難解である。経済産業省が今月発表した地域経済産業調査結果は「地域の景況は、持ち直しの動きが見られる」と安心させつつ「為替動向、電力供給制約、海外景気動向など、先行きには景気が下振れするリスクがある」と添えることも忘れない。 今後どう景気が転んでも当たる書き方は、さすが。そして、景況判断の「矢印」は全国10地域全てが斜め上を向いている。前回の6月時点の矢印は全て斜め下向きであった。このV字は、大震災後いつまでも俯いていないで上を向こう、増税環境も整った、とも読める。 FA駆動・制御業界の実態は、4~6月は業績矢印が上向き、7月以降、生産拠点の再編成に伴う需要が一部…


混沌時代の販売情報力 基本は「相手の手柄を知る」

情報を取るということは見聞きをすることである。日常生活において、知らない人と話をする時に、とりとめもない会話をしながら、相手の人はどんな人かと自然に探りを入れている。これは人の習性である。相手の人がどんな人か分からなければ、どのように付き合っていいか分からないからだ。 ところが営業の場面では、販売員が見込み客、つまり知らない人と面会し、名刺を交換している時に相手のことを探ろうとしていない。名刺に関する話や相手の会社に関するさらっとした話をしながら探りを入れるようなことを意図してない。どのように自己をアピールするかで一杯一杯になっている。一般の人から売り手側の販売員になったとたん、相手を見聞きし…


分岐点

携わる業界が異なると、全く分からない名称が出てくる。「第6次産業」も初耳である。農林漁業者が食品加工から流通・販売までを展開する事業経営形態を指すという。1次産業と2次加工産業、3次サービス産業を足すと「6」次になることから、農業経済学者の今村奈良臣氏が名付けた。 昨年3月に6次産業化法が公布されている。地域資源を活用した農林漁業者等の新事業を創出するのが狙いである。「等」というところがミソで、他の業界からも参入できる。こうした1次産業の活性化は自動化投資につながり、FA機器や配電制御システムの導入を促す。 先週、第1回国際農業資材展が開催されたが、FA関連の展示会以上の賑わいを見せ、施設園芸…


分岐点

新興国は購買力が旺盛な中間所得層の拡大により経済成長するのに対し、先進国は低所得層が増え中間層の減少で停滞する。経済成長できない最大の原因は所得の二極化である。その結果、既存のモノの市場が縮小を辿り、製造業は国内市場に関して高付加価値戦略に舵を切っている。 その取り組みは、大手企業と中小企業で手段が異なってきている。大手企業は製品の複合化と標準化に的を絞り開発を進める。FA分野でも演算と表示・通信機能を兼備するなど2、3の機能領域を複合した新価値製品を汎用市場に投入している。 中小企業も小規模市場に特化したり、特定顧客向けカスタマイズに近い製品開発を展開しつつある。顧客に応じて性能を変え、しか…


混沌時代の販売情報力 見込客との人間関係築く

“幽霊の正体見たり枯れ尾花"という俳句がある。不安な気持ちでいると夜の帳が下り、暗くなった人気のない原っぱの中にボーッとお化けらしきものが見えた。「出たぁー」と驚きの声を上げたが、冷静になってよく見ると枯れたススキであったというのが字句の通りの解釈である。不安な気持ちで物事を見ると正しい判断ができなくなるという心理は誰でも思い当たることなのだが、不安な状況に遭遇すると、どうしても慌ててしまい冷静さを失って思いとは逆のことをやってしまう。またはどうしていいかわからず立ち往生する。こんな状態になったら勝負の世界では負けである。営業とは一口で言えば顧客を増やしつづける行為である。販売員は顧客を増やし…


分岐点

次世代エネルギー・社会システムの構築へ横浜市、愛知県豊田市、京都府けいはんな学研都市、北九州市で実証実験が行われている。大量供給の電力会社と地域、企業、家庭の発電力を相互に融通し合う試みである。電力会社からの一方的な供給から需要家との双方向へ体制を変換するわけである。 エネルギー共生社会ともいえる。その実現には、電力線と通信線の共用化、発電の効率化、蓄電能力増強、送配電効率化、受配電制御、電力監視制御、集光・制御などのハード・ソフト開発が必要である。関連技術者にとってはわくわくするテーマである。この受け皿を狙って多くの企業が単独ないし共同で参入しつつある。 植物の自己集光とエネルギー消化機能を…


混沌時代の販売情報力 質問は対象を意識した内容に

現代の販売員は、相手の質問を待っている。そしてスラスラと答えるのに長じている。見事に答える販売員は、高評価を受けている。相手の反撃を阻止したのだから当然である。しかし、初めから質問する顧客や取り立てて必要を感じる顧客は多くはないし、時間に余裕があったら別だが、あまり興味の湧かない商材やPR紙の紹介程度では質問する熱意も出ない顧客が多いのが現状だ。 それなら反撃を想定して待つ訓練よりも、反撃がない場合や軽いジャブ程度の反撃が終わったら主導権を取って攻め込む訓練が必要になるはずだ。主導権を取るということは、販売員の方から質問することである。つまり質問によって情報を収集し、多くの情報によって有利に話…