分岐点

松下幸之助さんの名言「青春とは心の若さである。信念と希望にあふれ、勇気に満ちて、日に新たな活動を続けるかぎり、青春は永遠にその人のものである」を思い出しながら、心の若さというのは考える力を養い続けることでもあるのだろうと、連休にない知恵を絞ってみた。 流通商社の役割は、仕入メーカーと顧客の間に立ち、「金流」と「物流」を主にしてきた。現在は、顧客に軸足を移し購買代行という領域に踏み込んで生業を支えている。が、商社にとっては顧客深耕と同時に、顧客数の拡大も欠かせない。廃業数が起業数を上回る時代に新規顧客の獲得は容易ではない。 「金流」、「物流」に新たな役割を付け加えた戦略が必要であるが、それは、「…


混沌時代の配売情報力黒川想介 全体を見て営業現場を決まる

紀元前のローマが巨大になった領土を経営していくには共和制といわれる体制では、いずれどうしようもなくなると考えたカエサルは、帝政を模索しているうちに暗殺されてしまった。カエサルの戦略眼通り、ローマは帝政になってアウグストゥス帝を始めとして後継者たちに引き継がれ繁栄した。 カエサルは、天才的戦略家だった。カエサルは戦略眼だけでなく、戦場で天才的な指揮を取る戦術家でもあった。数々の戦場で戦い方に惚れ々々してしまうのは、私だけではないと思う。 軍のスピードは、考えも及ばない工兵を使ったグランドデザイン的な装置、敵もあっと驚く意表をついた戦術に血湧き肉躍る思いを誰もが感じるだろう。 カエサルはローマの東…


分岐点

先週、「実践営業塾」が開講した。20代から30代の若い塾生が大久保塾長と向き合い、一語も聞き漏らすまいと耳を傾ける光景に、次代を背負う姿が見て取れた。褒めすぎかもしれないが、同年代の人たちが遊ぶ時間帯に、「現状に満足せず自分の課題を明確に意識して、塾でその糧を得ようとする」塾生それぞれの意欲を買いたい。 月1回、2時間なので、1日換算でわずか4分であるが、恐らく5年、10年後には本人にとって大きな財産になるのではなかろうか。大久保塾長によると、現在の業界は成熟期を過ぎ「揺籃期」に差し掛かっているという。新しい市場が創出する時代を迎え、現状を打破する力を備え切り拓く人が求められている。 堺屋太一…


分岐点

このところ、登山靴を履いて仕事をしている。実際は違うのであるが、湿気を十分に吸い込んだ靴はかなり重くなっているので、午後にはそのような思いに駆られてしまう。不快指数は上昇しっ放しである。昔なら異常気象、現在はこれが常態といわれる。 身体が気象の変化についていけないように、多分に機械も高温多湿に嫌気が差しているのではなかろうか。医薬品、食料品、精密機器、半導体、液晶などの生産現場では温度、湿気管理に生産技術者は神経質にならざるを得ない。屋外なら尚更である。屋外用配電盤などの内蔵機器は高温や多湿に耐えられず悲鳴を上げている。 近年、「対策」という名の商いが繁盛している。FA制御・システム業界も、省…


混沌時代の販売情報力黒川想介 どこを「見る」かで分かれる現場情報

今から2000年前に盛えたローマ帝国の皇帝は、現代の大統領に近い存在であったようだ。貴族層で構成される元老院と、市民で構成される市民集会が認めなければ皇帝になれなかった。現代の大統領は選挙の結果で交代するが、ローマ皇帝は終身であったため暗殺という手段で民意が問われ、結果的に皇帝の交代劇が行われたという違いのようだ。 ローマを共和制から帝国へ移行の楚をつくったのがカエサルであったが、カエサルは秀でた戦術家でもあった。カエサルの戦術は、機動力はどんな戦術にも勝るというクラウゼヴィッツの戦術論を地で行っていた。それに多勢な敵に対しては徹底的に自軍の現状と敵の現状、そして戦場という現場を知り抜き、勝て…


分岐点

前回のサッカーワールドカップ・ドイツ大会は1位イタリア、2位フランス、3位ドイツと欧州勢が圧倒。アジア勢は1次リーグで全て敗退した。今大会はアジア勢で日本、韓国が1次リーグを突破した。南米勢は強すぎるといえるほど際立った活躍である。南アフリカもフランスを破る。 決勝トーナメントに進んだ国は成長率の高い経済圏が多い。経済規模では欧米圏が圧倒しているが、経済の勢いから見ると、ワールドカップの勢力図が当てはまる気がする。アジア経済圏で回復の遅れる日本は、プレ国際大会で全敗しているのに、本大会で16強入りできた。日本人特有の「蘇生」能力が復活をもたらした。 日本は不況の中で企業が緊急避難的に設備投資を…


分岐点

来道望、38歳、トップセールスマンの1日。朝6時に起こされる。「あと10分……」と言うと、来道の体内センサーの情報を検診したロボットが「体調良好」を告げ、手を引っ張って目を覚まさせる。来道は、ロボットから睡眠中にインプットされた今日のスケジュールの行動を始める。 8時に世界5カ国の営業会議。仕事部屋のスクリーンを見ながら販売促進を話し合う。椅子に座り会話ボタンを押す。画面には機械同時通訳による日本語が表示され、外国語の不得手な来道も会話に不便を感じない。会議を終え、訪問先の資料を整える。自家充電を終えた自動車の座席で行き先を入力すると、目的地まで自動運転してくれる。 衛星通信で高速道、一般道を…


混沌時代の販売情報力黒川想介 顧客の作っているものを知る重要性

スポーツは勝ち負けがはっきりしている。マスコミによる報道に対して、素人の評論家はたくさんいる。報道を見た人々は素人なりに勉強した知識をフルに活かして、喧々諤々(けんけんがくがく)の議論となる。 それに反し、政治・経済に関する報道では、新聞紙上の論評やテレビ等のコメンテーターの論評をひたすら信じて暗くなることが多い。マスコミは、普通に上手くいっていることは話題に挙げない。 半導体が韓国に負けている。液晶テレビもやられた。子供たちの学力もだめだ。しまいには冬季バンクーバーオリンピックの韓国勢は強かった、などのダメ押しに日本のデフレ経済を支える人々は、さらに暗くなってしまう。政治や経済に関しては、マ…


分岐点

埼玉県にある産業用ゴムメーカーは、生産に追われ残業で対処しているものの間に合わないという。この会社は従来品の売り上げ急減で赤字であったがゴルフ好きが高じてゴルフグリップを試作し売り込んだところ、評判が評判を呼んで注文が急増している。ちょっと目を転じたのが幸いした▼制御機器業界でもコア技術を応用し新規市場に進出を目指すメーカーは多い。狙いは一様に「環境」「新エネルギー」「高齢化社会」分野をターゲットにしているが、新規進出を重圧に感じるよりも、意識しないで取り組める機会作りが大切である。無理をすれば息切れする。ある会社の開発担当者は同居する高齢者の不便さを解消する機器を開発し進出への足掛かりを得た…


混沌時代の販売情報力 黒川想介 日頃の地道な情報収集が有効

IT技術の発達によって情報化時代から情報過多時代になり、欲しい情報は以前と比べれば容易に入手できるようになった。販売で情報と言えば、顧客から入手する情報と、販売から発信する情報の2種類ある。 映画やテレビドラマの中で活躍する販売員は、苦労の末に顧客に合った提案や素晴らしいプレゼンテーションで逆転の勝利を飾って視聴者を魅了する。つまり顧客が望んでいる物やシステム、あるいはサービスといった情報を実にタイミングよく提供する。そこが見せ場で格好がいい。一方、顧客が本当に望んでいることを知るために、色仕掛けやスパイが暗躍する諜報活動が展開される。また、偶然に欲していた情報を入手する場面も多い。ドラマの世…