ディーラーヘルプを考える 黒川想介 (50)

サービスも戦略性が必要 営業マンの時間過剰は要注意 日本では、おもてなしという言葉が流布していることでもわかるように、サービスの文化をつくってきた。この文化は日本人の真面目さや勤勉さの表れであると言われている。 昨今、この真面目さや勤勉さがあだとなって、サービス過剰になってしまうというケースが多々みられる。「衣食住足りて礼節を知る」という故事があるが、足り過ぎると副作用が起こるらしい。 競争社会の中では、サービスは一つの勝ち抜く手段である。先手を取った企業は余裕をもって、サービスを充実させる。業界が成長すれば参入社は増える。参入社は、低サービスだが低価格でシェアを奪いにくる。シェアの減少を防ぐ…


基礎から学ぶ中国工場管理〜実例で学ぶ管理のポイント〜 (12)

赴任者のための現地(中国人)社員のマネジメント(その2) -労務管理・リスクマネジメント-⑤ 通訳は万能ではないと認識を 今回は、通訳に関するリスクについて書きたいと思います。 中国で仕事をするうえで通訳にもリスクがあることを認識することが必要です。異国の地で仕事をする生活をおくる場合には、大なり小なり言葉の壁というものが存在します。その存在をしっかり認識しましょう。多分みなさんには通訳が付くと思いますが、それで言葉の壁がなくなるということではありません。もちろん中国語がペラペラで通訳不要と言う方もいるでしょうが、全体としてみれば少数だと思います。 繰り返しますが、通訳を使っても言葉のリスクや…


【提言】中小製造業経営者と巡るインド・タイの旅『百聞は一見にしかず』〜日本の製造業再起動に向けて(45)

私の会社(アルファTKG)では、例年の恒例行事として海外交流視察旅行を実施している。今年度は、インド・タイの2カ国4都市を訪問し、躍進的な地元企業との交流やインドの主要大学との人的交流を実施した。 今回の寄稿は視察記として、参加した経営者の気付きや戦略を紹介する。参加した方々は、年間売上高10億円~50億円の中堅・中小製造業の経営者であり、精密板金や配線資材を製造するものづくり企業のTOP陣である。参加した企業の業績は急成長を遂げており、業界のリーディングカンパニーであるが、その名に相応しい『VIP』な交流視察となった。 『VIP』と表現したのは、今回の旅で訪問した4都市4カ所で交流した相手方…


ディーラーヘルプを考える 黒川想介 (49)

大切なコミュニケーション力 有効な教育や指導の開発が必要 販売店は顧客次第で大きくもなれるし、沈みもする。販売店は当初から顧客が多数あったわけではない。販売店にも創業期があった。 創業期の営業は、とにかく顧客をつくるのに腐心した。一軒一軒と顧客ができる度に喜びを感じた。そのような時代の営業は、顧客満足営業や課題解決営業に力を入れるという考えはなく、ひたすら顧客開拓営業に邁進した。 現在、創業40年、50年といわれている部品・機器の販売店の創業時代は荒々しい時代であって、顧客開拓はもっぱら飛び込み訪問が有力な手段であった。現在ではアポイントなしの訪問が嫌われるため、新規の顧客開拓にはほとんど効果…


基礎から学ぶ中国工場管理〜実例で学ぶ管理のポイント〜 (11)

赴任者のための現地(中国人)社員のマネジメント(その2) -労務管理・リスクマネジメント-④ キックバックの対応は慎重に 今回は、従業員(中国人、日本人)の行動に関するリスクについて、書くことにします。 ひとつ目は、従業員の不正・横領・盗難です。中国工場では常にこのリスクは存在すると考えておいた方がよいでしょう。不正が起きないような仕組みや制度にすることが大事です。換金できるものは何でも横領や盗難の対象になりますが、やはり材料関係がターゲットになることが多いですから、十分注意してください。 ある日系の工場では、こんな横流し事件が起きました。樹脂のシート材料が巧妙に倉庫から持ち出されていたのです…


産業用ロボットを巡る 光と影(16)

働き方改革に失敗している日本企業! ロボットでは20年も遅れている大手企業 「事なかれ主義」原始的な手法   働き方改革に遅れる日本 ご存じの方も多いと思いますが、海外と比べて日本の工場は『労働時間の短縮』や『省人化』が進んでいません。 さまざまな原因の中から、私がロボットのコンサルタントとして全国の工場を見聞きしてきた事を申し上げたいと思います。   海外と比べた日本の工場 日本のものづくりの工場は海外と比べると人だらけです。どういう事かというと、海外の工場では作業のほとんどをロボットもしくは加工機が行っているのは当然で、しかもたった1人で工場全体のロボットを管理している…


【寄稿】ウェルキャット 導入事例インタビュー:山中産業、ハンディターミナルを使った梱包出荷工程作業の効率化

年間500時間工数減を実現 山中産業様は、京都の伝統産業である西陣織の帯加工の技術をベースに、1950年の創業以来、60年以上も繊維技術にこだわって事業を展開してきました。 近年は紅茶やお茶のティーバッグ、コーヒーフィルタなど飲料品向け事業を経営の柱とし、味にこだわる紅茶やお茶でよく見られる釣鐘状のテトラバッグ型ティーバッグを世界で初めて開発したパイオニア的存在で、新たな技術開発も積極的に行われています。2016年3月には石川県中能登町にティーバッグ用フィルタの一次加工を行う能登工場を新設し事業を拡大されています。 ハンディターミナルについては、梱包出荷工程で他社製品を使っていましたが、より作…


製造業・世界と戦う担い手づくり エキスパート待望 (23)

打ち合わせ前の準備が肝要 技術者の中には、「とりあえず話をしよう」という発言をする中堅以上の方が意外にも多いことに驚きます。この手の発言が多いことはすべてとは言いませんが、長い目で見るとあまり好ましいことではありません。今日のコラムでは「とりあえず話をしよう」ということの問題と人材育成に向けた解決方法について考えてみたいと思います。   技術者人材育成に好ましくない「とりあえず」 技術者人材育成で最も大切なのは育成に使用する時間を、指導者側と若手技術者側に捻出させること。限られた時間の中で結果を出すためには時間をいかに大切にするかを常に考えなくてはいけません。 イメージは沸くと思いま…


ディーラーヘルプを考える 黒川想介 (48)

販売店は役割見直しを 顧客実体情報をメーカーに発信 電気部品や制御機器を扱う営業では、「源流企業」という言葉をかつてよく使ったことがあった。源流企業とは業界のトップクラスの企業のことを言った。 電気部品や制御機器の草創期から成長期にかけて、新商品創出に関する活動は工場の商品技術と販売員とで直接やっていた。成長期に入ると製造側に商品部ができて新商品創出の窓口の機能を果たした。この時に営業側にも営業企画部ができて、営業部と企画部に分かれていた。当初はマーケティング活動の中心は営業部であったから、新商品創出に関して営業部が直接、商品部と打ち合わせて実施した。 1980年代になると、日本の産業は工業化…


基礎から学ぶ中国工場管理〜実例で学ぶ管理のポイント〜 (10)

赴任者のための現地(中国人)社員のマネジメント(その2) -労務管理・リスクマネジメント-③ 評価理由をしっかり説明 今回は人事制度と評価、リスク管理(ストライキ)に関して考えてみます。人事制度と従業員に対する評価も赴任者にとって難しいものです。これらに関して中国の場合、信賞必罰が有効だし必要です。よくやった人にはご褒美をあげ、よくなかった人には何らかの処置を取る。アメとムチですね。結果や理由が明確であれば、評価に差を付けることに問題はありません。 ただし、中国人は評価に対して非常に敏感ですから、自分の考えと違う評価だった場合、不満をぶつけてきたり、見直しを求めてくることは少なくありません。そ…