日本ロボット工業会、受注額 前年同期比10.1%増、18年比では22%減、コロナの影響に注視

日本ロボット工業会は、ロボット統計受注・生産・出荷実績 2020年1〜3月期(会員ベース)を発表した。

2020年1〜3月期は、受注額が前年同期比10.1%増、生産額が4.5%増で、受注額では6四半期ぶりの増加となったが、前年同期が米中貿易摩擦などによる大幅な需要減少を反映したものであり、18年との比較では約22%減と、減少傾向は継続している。

国内は、19年の景気停滞感、消費税増税の影響が続き、自動車製造業、電気機械製造業を中心に減少。新型コロナウイルスの影響によるさらなる下押しが懸念される。

輸出は、国・用途ごとに強弱混在の状況。実装用は5G投資の加速などにより中国向けを中心に前年同期から改善、中国向けではスマートフォン投資で堅調だった18年に迫る水準となった。一方で、溶接用は台数こそ前年同期を上回ったものの、輸出額は8四半期連続で減少。米国・欧州向けは主要用途で引き続き勢いがない。19年からの景気減速の動向に加え、新型コロナウイルスの影響に注視を要する。

 

1. 受注

受注台数(台):43,105(前年同期比4.9%増、2四半期連続の増加)
受注額(億円):1,718(同10.1%増、6四半期ぶりの増加)

 

2. 生産

生産台数(台):45,587(同8.1%増、7四半期ぶりの増加)
生産額(億円):1,698(同4.5%増、7四半期ぶりの増加)

 

3. 出荷

総出荷台数(台):47,010(同9.1%増、7四半期ぶりの増加)
総出荷額(億円):1,719(同2.6%増、5四半期ぶりの増加)
 国内出荷台数:10,677(同19.3%減、4四半期連続の減少)
 国内出荷額:528(同9.4%減、2四半期連続の減少)
 輸出台数:36,333 (同21.7%増、7四半期ぶりの増加)
 輸出額:1,192(同8.9%増、7四半期ぶりの増加)

 

3-1. 国内出荷内訳

■電気機械産業向け

国内出荷台数(台):2,877(同20.1%減、4四半期連続の減少)
国内出荷額(億円):143(同12.8%減、2四半期連続の減少)

■自動車産業向け

国内出荷台数(台):3,646(同24.5%減、2四半期連続の減少)
国内出荷額(億円):181(同11.7%減、2四半期連続の減少)

 

3-2. 輸出内訳

■電子部品実装用

輸出台数(台):2,780(同16.4%増、5四半期ぶりの増加)
輸出額(億円):459(同9.0%増、5四半期ぶりの増加)

■溶接用

輸出台数(台):7,198(同5.8%増、8四半期ぶりの増加)
輸出額(億円):154(同14.3%減、8四半期連続の減少)

 

出典:「ロボット統計 受注・生産・出荷 実績 2020年1〜3月期」(PDF)

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