【2020年年頭所感】日本フルードパワー工業会「フルードパワー産業発展へ」石川孝 会長

日本フルードパワー工業会 石川孝 会長

 

新年明けましておめでとうございます。令和2年の年頭にあたり、一言ご挨拶を申し上げます。

昨年は、豪雨、台風などの自然災害により、経済にも大きな影響を与えました。一方、平成から令和に元号が変わり、明日への希望に願いが込められた新しい時代が始まる中に、ラグビーワールドカップでの日本チームの活躍に多くの方々が熱く盛り上がった年になったのではないかと思います。

さて、昨年の経済情勢を振り返りますと、トランプ政権による対中追加関税が一昨年から実施され、中国との貿易戦争が始まり昨年はさらに対象品目が広がりました。この影響もあり、中国経済は、一昨年末以降、輸出以上に輸入の不振が続いており内需の弱さが反映されていますが、政府の景気下支え策により大幅な落ち込みを回避しつつ実質GDPは6%前後を維持しており、本年は景気の底打ちと回復が期待されています。

一方、本年の米国経済は、昨年の市場予測を上回る成長はないものの、昨年同様、堅調な雇用環境に支えられ、やや減速しながらも成長が続くと見られています。また、今年は11月3日の大統領選を控え、選挙モードが本格化する中、一昨年より続いてきた米中貿易戦争が一段落することによって、世界経済が好転に向かうことが期待されます。

このような世界経済状況の中、日本経済は、2019年7~9月期の実質GDPは、4四半期連続でプラスとなり、設備投資が海外経済の減速の影響を受けつつも、国内の緩和的な金融環境のもとで、都市再開発関連投資、人手不足に対応した省力化投資、成長分野への研究開発投資などを中心に、国内需要は緩やかな増加を続けると予想する見解もあります。また、業界によっては回復が既に始まっているように思います。

こうした中、当工業会は、これまで行ってきた、油圧技能士の国家試験対策講座や初心者向け講座等若手技術者育成事業の更なる充実を目指し、また、最近話題となっているIoTやAIなどデジタル社会への本格的に移行への的確な対応を行うために技術企画委員会を新たに設置して、電気電子関連技術への対応策等の検討を開始しました。

本年も、内外の関連情報の収集発信、産学連携の下、人材育成等に力を入れ、日本の製造業の強さをしっかりと土台から支えるフルードパワー業界となるよう微力ではございますが、日本フルードパワー産業の発展に貢献してまいりたいと存じます。

最後になりましたが、フルードパワー工業会と皆様方の益々の発展を祈念し、私の年頭の挨拶とさせていただきます。

 
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