分岐点

昨年の大震災時に太陽光発電と井戸水提供で近所の住民に喜ばれた友人は今、エネルギーの完全自給に取り組んでいる。自宅の目印になるほどの風力発電用プロペラを2基設置し太陽と風で得た電気を中古バッテリーで蓄電する。井戸水を床下に流しファンで冷気や暖気を室内に送る工事も終えた。すべて自作である。

大震災が電気に対する認識を変えたのは事実である。昔はテレビが爆発的に普及し、アンテナが林立したように、近い将来は宇宙太陽光発電を受電するアンテナが屋上を賑わす。経産省は地上50メートルから伝送出力1kWの電力伝送試験を実施する。アンテナはマイクロ波のエネルギーを直流電流に変換する。

工場やビル、家屋の上に太陽光を集めるカラフルな傘が浮かぶ光景は一種の漫画的な世界であるが、電力自給工場の出現や工場の小規模化ブームを呼び起こし雇用増になるかもしれない。生産設備の小型化も誘発する。半導体製造工場は大規模が当たり前であったが、現在、小・中量の半導体生産のための装置の小型化、クリーンルームを不要にする技術開発が進んでいる。

少量品生産工場が全国に分散林立すると、災害や需要急変によるリスクを低減、製品の一定量の確保という課題も解決する。生産される製品は高付加価値で価格競争に巻き込まれない。FA制御機器も技術革新、新興国の追随や日本進出に一喜一憂しなくて済む。

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